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2013年に書いたものの再利用です。 「かわいそうなゾウ」の話、それはまるで自分で体験したかのような「かわいそうなゾウ」の話。 ていうかトラウマ話の最後に 「そんな、かわいそうなゾウの、おはなし」 とさえ付ければ、なんか消化できそうじゃね? という意図のもとに色んなものを吐き出してやろう! というやつ。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ あれは私が、いや、かわいそうなゾウが小学4年生の時のことだったと思います。 覚えている方も多いと思いますが、4年生の国語の教科書には新美南吉の『ごんぎつね』というお話が載っていました。そうあの「ごん、お前だったのか」という最後の言葉が心に残る、あの名作です。 私のクラスでも、当然国語の時間にその『ごんぎつね』やりました。そしてその『ごんぎつね』をやる授業の最後に、先生からこの『ごんぎつね』の感想を一人づつ発表するように言われました。 私のクラスには、とってもかわいくて人気者のU子ちゃん(仮名)という女の子がいました。言うなればクラスのアイドル的存在です。(一方で私はクラスの中では比較的浮いていたように記憶しています) そのU子ちゃんが『ごんぎつね』の感想で、こう言いました。 「私は、ごんは生きてると思います」 「だってごんはいっしょうけんめいがんばったので、死んでしまうのはかわいそうだからです」 今思えば、彼女なりの「自分の立ち位置」みたいなものもあったのでしょう、もしかしたら本心ではなかったのかもしれません。そしてクラスの人気者としては100点満点の答えだと思います。 みんながクラスのアイドルの優しい答えにうっとりしてる中、一人だけ、すっと手を挙げた人がいました。 私です。 いえ、一匹だけ鼻の上に伸ばしたものがいました。 そのかわいそうなぞうです。 先生が「はい、すぱんくさん」と私をさしました。 恐らく当時は、そこまで理路整然として言い方ではなく、今思いだせるかなりととのった言い方でしか再現できませんが、私は、ゾウは椅子から立ち上がりこう言いました。 「それはごんを殺してしまったことから目をそらしたいだけだ」 「それは自分の責任や罪悪感から逃げる、とても卑怯な行いだ」 と しゃべっている途中から、教室の空気が凍りつくように冷えていった感覚を、今でもまだ覚えています。 正しい、正しくない、という問題では無いのです。 クラスの人気者とクラスの厄介者 そのパワーバランスは圧倒的です。 その日から、クラス替えのある5年生の春まで、私の存在はクラスから無いものとされました。 今なら解ります。彼女は正しくは無かった、しかし正しかった。そして私は正しかった、しかし正しくは無かった。 そんな、かわいそうなゾウの、おはなし。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 私はこういう理不尽なのに正解がわからない話が、大好きです。
by SpankPunk
| 2019-06-12 09:51
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