2月14日
やることがないので日記をつけはじめる、というのはまぁよく見られる現象ではある。とくに入院中というのは、やるべきことはいっさいないのに、時間だけは闇雲に余っているという状態である。そんな人間に紙とペンを(この場合はテキストエディタだが)与えればそりゃあほとんど人間が日記を書き始める、という算段だ。(ちなみに「ほとんど以外」の人たちは、渡されたペンで指先などを突っつき始めるそうだ……恐ろしい。なにが恐ろしいって右半身が麻痺であるためそういった衝動に襲われて左で振り上げた先にあるのは、突いたところで反応のないものでしかないのだ!)
そうそう、これは人間として書いておかければならないのでしっかりと記しておくが、私たちの暇さと比べて看護師とは実に多忙を極める。純粋な話にしてみたって、一人の看護師が複数の患者の面倒を見ているのだから、患者がいくらボケクサ~と暇を前面におしだせた顔をしていても看護師は仕事の追われているのだ。いわんやその業務内容たるや。五体投地して涙を流し歓喜の雄叫びを今まさに浴びせようかと考えてるところである。
……まあそのぐらい書いておけばいいだろ。今度は看護師に対する発言が求められるなら今日の日付を参照に、「14へいけ」と答えればいい。
しかし、このままではあっと言うまに書くことに枯渇しはじめて「流動食がまずい」「リハビリがたるい」「あの若い看護師はエロい」の3つを繰り返すだけになってしまうので(ほんとうにこの3つだけで話がつづけるのなら、それはそれで稀有な能力ではあるが)今日はここまでに。
そしてここまできてこう言い出すのである。「ハッピーバレンタイン!」。