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・「ジコチュー」にはなれない 『ドキドキプリキュア』における「ジコチュー」の生成過程に関して、しばしば驚きの声が散見されていた。例えば第1話においては「行列なんか無視して横入りしてやろうか」→「でもそんなわけにはいかない」というセリフの後に敵幹部のイーラによって「ジコチュー化」させられてしまう。 つまりここでジコチュー化した彼(のプシュケー)は、自己中心的な行動を「取る事ができる」と思い浮かべただけでジコチューにさせられてしまうのである。 これはこの第1話に限ったことではなく、『ドキドキプリキュア』におけるほとんどのエピソードにおいて行われた展開であり、そこには「彼らはまだ何もも悪い事をしていないのにどうして?」という同情混じりの疑問が投げかけられる。 確かにジコチューの生成過程は「自己中心的な行動が取れる可能性に気が付く」→「それを内省する」→「そこを幹部によってジコチュー化」となっており、実際に自己中心的な行動がなされたことは無い。 ではここで改めて考えなければならない「ジコチュー」とは本当に「ジコチュー」であったのか?を。 我々は「ジコチュー」という名前に引きずられて「自己中心的な行いがジコチューを生む」と決め付けていたのではないだろうか。 例えば自分に子供が生まれたとしよう。 子育ての喜びや楽しさと同じくらい、私たちの耳には子育ての大変さや苦労も聞こえてくる。あるいは日々繰り返される児童虐待のニュースを見ている。 その中で私は自分が「自分の子供を虐待しない」と言い切る自信は無い。フトした瞬間、真夜中に泣き叫ぶ赤子にイライラした気持ちを抱かないだろうか?寝不足で朦朧としたまま激情に任せて腕に抱えたそのやわらかい生き物を床に叩きつけたりしないだろうか?しつけのつもりで振るった手に必要以上に憎しみが篭らないだろうか? そんなことが絶対にあってはならないと思う、絶対にしたくない。それでも「万が一もしかするとそうやってしまうことが絶対に無いと言い切れるのだろうか?」100%しない、しないのだけど、そこに101%の信頼は無い。 そこにあるのは、その行動を絶対にしないのだけど「それが実行できる可能性に気付いてしまった」恐ろしさであり、それに名付けられる感情の名前は【不安】なのである。 そして『ドキドキプリキュア』内でジコチュー化した人物たちの「自分がそういう行いが出来る」そして「まかり間違えばしてしまう」可能性に対して感じたものも、それと同じ【不安】なのだ。 つまり「ジコチュー」は「自己中心的な行いや願望」によって生まれるのではなく、人の心にある「自分が悪を行ってしまえる可能性に気が付いた」ことに限定される【不安】が反応しジコチュー化してしまうのである。 ・いともたやすく解消される可能性の【不安】 『ドキドキプリキュア』に対する批判に「プリキュアの標榜する正義や愛も一方的な押し付け、つまりジコチューなのでは無いか?」というものがある。 しかしここで前述した「ジコチュー化とは【不安】によるものだ」という補助線を入れることで、その批判に応えることができるのである。 第49話においてマナは「たとえ私が愛を見失ったとしても、私には仲間がいる」とプロトジコチューに答える。それは彼女が「自分が悪を行ってしまえる可能性に気が付きつつ」もそれを行使する前に阻止してくれる、と仲間を信頼しているのだ。 つまりそこに【不安】は存在しない。 彼女の心と行動に一点の曇りはなく、その全てが「正義」であり「愛」なのである。 仲間に対する信頼が「悪の可能性に気付いても行使しない」という100%の想いを、101%の確信に変えるのである。 そこに【不安】を糧とするジコチューの入り込む隙は無く、また「プリキュアの正義と愛」確かに「一方的な押し付け」になってしまう可能性はある。しかしそこに【不安】を打ち消す仲間というセーフティーを持つことで、一方的な押し付けにならないような修正が可能となるのだ。 ・あの『約束』はこのために 『ジョジョの奇妙な冒険 STEEL BALL RUN』23巻のジョニィvs大統領の決着の場面において、ジョニィは大統領にこう告げる 「僕は…あんたの『誓い』を今……100%信じる事にした」 「だがあと『1%』信じたい」 「あんたの誓いの『裏』のさらなる『裏』に『だまし討ち』と『裏切り』が潜んでいない事を…」 そしてその「あと1%」を信じるために大統領に銃を拾わせる。その銃は 「さっきジャイロを撃って……『とどめを刺した銃』……」 「そういうことも出来る『銃』だった」 というものだ。 つまりこの場面において『ドキドキプリキュア』のジコチュー化と同様に、大統領の「そういうことが出来る可能性」が問われているのである。 そしてその可能性を開示された大統領は、しかしジョニィを裏切り彼に銃口を向けるのである。確かに大統領の行動にはに一点の曇りはない(=100%)なのかもしれない、しかしそこにある「裏切る可能性」という【不安】を打ち消せる「101%」の信頼は存在しないのである。 そして『SBR』では同時に「101%の信頼」も描かれているのである。 上記した大統領の『誓い』とは、ジョニィの友人であり殺されたジャイロ・ツェペリを大統領の能力によって生き返らせるということだった。 しかし大統領の『誓い』は裏切りによって消滅し、ジャイロは蘇ることはなくなった。 ジャイロの完全な死に悲観にくれるジョニィに、昇天しようとするジャイロの魂が語りかえるのである。 「そういう事なら……そういう事でいいんだ……」 「じゃあな…… ……元気でな」 ジャイロには確かに「生き返る可能性」があった。 しかしジョニィは大統領を試し、結果としてその可能性は失われる。 そこにかけられる言葉が「そういう事でいいんだ」なのである。 「生き返る可能性」はジョニィの行動によって完全に消え去った。しかしジャイロは「そういう事でいいんだ」と言う、そこにあるのはジョニィの行動に対する完全な「信頼」だ。 もしかしたら「生き返る選択もあったという可能性」を想定するような【不安】はそこには存在しない。ジャイロは友人として、そして長い長いレースの仲間としてジョニィの選択を「101%の信頼」で受け入れるのである。 そしてその「101%の信頼」がお互いに交換されるのが『SBR』19巻の、大統領の乗った列車を二人で追う直前に描かれているのである。 「なあ… お互いに秘密を言い合おうぜ 人に隠してる事くらい……あるだろ? 今…この場所で言い合おう」 (中略) 「……絶対に言うなよ……」 「君こそ……!」 ここで「絶対に誰にも知られたくない秘密」を交換することで、彼らは「誰かにバラしてしまう可能性」という【不安】をお互いに抱えることになる。しかしその【不安】はお互いの「101%の信頼」でかき消されるのだ。 ここで「101%の信頼」をお互いに得たからこそ、ジャイロは完全な死をもたらしたジョニィの選択に対して「そういう事でいいんだ」と納得して逝くことができるのである。 「悪の可能性」という【不安】を、「101%の信頼」で消し去っていく。 『ドキドキプリキュア』と『STEEL BALL RUN』は、そんな共通点を持つ作品だったのです。
by SpankPunk
| 2014-01-28 17:10
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