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・キャラクターの設定として そもそも花音はそのキャラ設定からして異常なのである。 ①黒髪ロング、黒タイツ、吊り目ぎみ、生まれがお嬢様で取り巻きがいて、さらに性格は高飛車でいじわる。 ②茶髪ポニテ、生足、タレ目ぎみ、趣味は読書。子供好き、年の離れた兄弟がいることから赤ちゃんの扱いにも慣れている。将来の夢は保育士(42話まで)おっとりした性格で優しく親切、まじめ。声優が豊崎愛生。 ①の花音様と②のひなた。誰がどう考えたって土曜の朝、対象が就学前~低学年の女児向けである作品として正当な主人公としての性質を持っているのは浅香ひなたなのである。 しかし作中の扱い、公式サイトのキャラクター紹介の順番からしても『ジュエルペットサンシャイン』は水城花音を(人間側の)主人公として据えているのである。 つまり、水城花音は生れた時点で既に「既存の作品」に対する「反抗」を行っているのである。 確かに『ジュエルペットサンシャイン』の高濃度高密度の脚本においては、花音様ぐらい強烈なキャラクターでなければ埋もれてしまう事になるだろう。 それを言い換えれば、物語の強度に対して抵抗できる・・・「この作品」に対する「反抗」を行っているのである。 ・物語内での行動として ハッキリと言ってしまおう。 花音様と御影君は高校3年生だ。たとえチクワ笛を作っていようと、授業が九九だろうと、間違いなくサンシャイン学園の3年生だ。 高校3年生で、付き合っているのである、恋人同士なのである、彼氏彼女の関係なのである。 それなのに、それなのに・・・ なぜセックスをしない! 高校生でしょ!?付き合ったら普通セックスの1発や2発はするじゃない! 正直ムーンライト寮はザル警備である。寮の監視は、おばさん一人に任されており明らかに人手は足りていない。 実際に第21話「宿題ピンチでイェイッ!」では錦織猿之助と黒田真砂の、第28話「ガールズトークでイェイッ!」ではチターナの侵入を許しているのである。 しかも28話でチターナは「ここは女子寮だ!」と叩き出されているのに対し、錦織と真砂は夏休み中という指導と管理を行う側からすればもっとも気をつけないといけない時期にも関わらず、普通に侵入しているのである。 つまり御影が(あるいは花音が)、相手の部屋に忍び込んで逢瀬を重ねる事は簡単なのである。 あるいは寮内という他の生徒の目がある場所でいたすのに抵抗があることは想像できる。 だがしかし!第17話~第20話の「リューグーランドの話」、あるいは第16話「怪盗ルビーでイェイッ!」第31・32話「薔薇のM-kageイェイッ!」、第35・36話「さよなら花音イェイッ!」、そしてこれは少し反則だが第39話「荒野の二人イェイッ!」 これらの話を見る限り、サンシャイン学園(あるいはサンシャイン/ムーンライト寮)では「深夜外出」および「無断外泊」に対するペナルティは存在しないのである! つまり、花音と御影がラブホかどこかで(ジュエルランドのあの気の狂った色彩の景観なんて、どっかにラブホがあったって気付きゃしねぇよ)しっぽりハメてくることは余裕で可能なのである! しかし、第35・36話「さよなら花音イェイッ!」では一晩を共にしているのにも関わらず花音と御影の間に性的な交渉は一切無いのである。 まぁ、当然の話ではあるが土曜の朝、対象が就学前~低学年の女児向け作品で匂わす程度でもそんなことは描けないのは重々承知である。 それならそれで、花音と御影がくっつくのをもっと最終話近くにして「セックスをしない」ことの不自然さを隠すこともできたハズだ・・・それなのにそれをしていない。 つまり花音は、環境状況が許すのにも関わらず「物語上の制約」によって行動を阻害されているのである。 視点を変えれば、花音の存在は「土曜の朝、対象が就学前~低学年の女児向け」というルールに対する「反抗」であり、だからこそ理不尽に抑えつけられているのである。 ・花音はパンク精神の体現者である。 ManicStreetPreachersのリッチー・ジェームスは「君が俺達を忌み嫌うのは分かった。だが俺達はマジ(for real)なんだ」というセリフと共に、カミソリでその腕に「4REAL(本気だぜ)」と刻み込んだ。 この事件によりリッチーは「遅れてきた真のパンクス」という称号を得るに至った。 花音は「女児アニメのルール」にも「物語の強さ」にも「作品の制約」にも、およそあらゆる事態に対する「反抗」を行っている。 この姿勢はまさに、個人の自由と反体制的視点に立った「パンクの精神」そのものであり、リッチー・ジェームスに匹敵するほどの「パンク精神の体現者」なのである。 『ジュエルペットサンシャイン』は正直かなり「女児アニメ」としてのボーダーラインを上をウロウロしている(そしてちょくちょく片足を踏み外す)危険な作品だ。 だがしかし、それでもなんとか「線の内側」で踏みとどまっているのである。 全ての鎖を引きちぎって花音と御影が一線を越える時、『ジュエルペットサンシャイン』はそれによって「女児アニメ」としての一線をも破壊するのである。 そういった意味では『ジュエルペットサンシャイン』の未来を左右する花音様は、間違いなく【主人公】なのである。 果たして花音は最終話において、その体にどんな刃物で傷を残し、そしてどんな言葉を残すのか? リッチー・ジェームスは「4REAL」と刻み、そして行方をくらまし・・・その消息は今もって不明である。 『ジュエルペットサンシャイン』は、花音は、そして「ジュエルペット」達は、一体どこへ向かうのか? 歴史に名を永遠に残すのか?それとも幾多の作品の波に消えていくのか? 残すあと数話・・・花音のパンク精神が『ジュエルペットサンシャイン』という作品全てに宿ることを願ってしっかりと見届けていきたい。 ラッキー!サンシャイン! う~、GO! 追記 ツイッターにて「主人公はルビーでそのライバルが花音様。主人公ではなくライバルキャラだからああいうキャラになってるって稲垣監督は言ってた」という捕捉を双葉変太郎( @NIDFnanao )さんから頂いたので、それを受けた追記を・・・ 主人公であるルビーが惚れてる相手が御影ということは、御影がメイン男性キャラクターであることは間違いない。 その上で御影の選ぶ相手が花音だということから、『ジュエルペットサンシャイン』ではストレートな主人公とメインキャラがくっつく展開を忌避したということである。 それはつまり『ジュエルペットサンシャイン』が「まっとうな女児向けアニメのルール」から逸脱した存在であり、花音のパンク精神によって本編も「対抗」の意志を持って展開しているということである。 よって、先に述べた「花音のパンク精神が『ジュエルペットサンシャイン』という作品全てに宿ること」という願いは既に達成されている事になる。 後は、その着地を見届けるのみ!
by SpankPunk
| 2012-02-03 21:47
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