「マフィアとルアー」 TAGRO
TAGROを最初に知ったのは、成年コミック時代の「MAXI」という短編集。この中のエロ無し作品である「LIVEWELL」に完全にやられました(この短編集にも再録されています)
表題作や他の作品でも良く使われている、関係あるような関係ないようなモノローグを畳み込むように重ねることによって心情を吐露する手法が絶妙です。
モノローグの関係ある/ないを選択する手腕はかなり高く、人の曖昧な心境を曖昧なまま理解させる事に成功しており、それが最後の一言でしっかり収束するのもまた素晴らしい。
「Don't trust over 30」 TAGRO
TAGROその2w こちらも短編集ですが「マフィアとルアー」が2002年5月、今作は2009年12月とかなり離れています・・・が絵柄も描いていることをそれほど変化はありません。
しかし見せ方は格段に上手く、解りやすくなっています(私の好きなモノローグ畳み掛けが無くなっているのは残念ですが)。
個人的に最近感じている「大人になると、意外と正直に生きていける様になる」という事を証明するかの様な作品の遍歴がとても楽しいです。
TAGROの作品(サルガッ荘や変ゼミも合わせて)は「ダメな人間への愛」で溢れています。
「俺もダメ人間だし、お前もダメ人間だ。でもそれで折り合いつけてダメなりに生きてんだからいいじゃないか、ダメでも、それはそれでさ」という姿勢を感じます。
まるでヴォネガットの様だ・・・はちょっと褒めすぎと言われるかもしれませんが、私はそう思います。