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・視線と視点 Web漫画における視線移動・コマ割りについて考える為に、まずは一般的な「本」での視点移動を確認しておかなくてはなりません。 ※以下の画像での矢印は 緑の矢印(B)は「ページ内の時間経過」 赤の矢印(A)は「ページ内の視線移動」 青の矢印(C)は「ページとページの視線移動」 を表しています。 和書(右とじ、縦書きの場合) 洋書(左とじ、横書きの場合) マンガ雑誌・単行本(右とじ、コマ割) 私たちは主にこの3パターンの視線移動に非常に慣れている為、例えばこのような 「左とじで、左から右に展開する」アメコミであったりは読む際に、どうしてもストレスを感じてしまうのです。 またWeb上のテキスト読む場合は殆どの場面において Web上で見る場合(黄色い線はブラウザ1画面の区切り) Web横書き という構造になっており、ずらーっと縦長の状態で読んでいくことになり視線移動におけるストレスは、一般的な「左とじ、横書き」の「本」よりも少ないとも言えます。 一方でWeb上で縦書きのテキストを読む場合 Web縦書き このように、ページ移動時にかなり無理な視線移動を要求される、とてもストレスを感じる構造だということがよくわかります。 さて、これを踏まえた上でWeb漫画の表記に入ろうと思うのですが…… 現在Webマンガとして掲載されているものには大きく分けて二つのスタイルがあります。 一つはブラウザ上に見開きのページを表示して、仮想的にマンガ雑誌や単行本と同じ構造を取る――簡単に言えば『Jコミ』http://www.j-comi.jp/のような――スタイル。 もう一つは、VIPの『新都社』http://neetsha.jp/や、『裏サンデー』http://urasunday.com/のような「縦にスクロール」して読んでいくスタイル。 (更には『となりのヤングジャンプ』http://tonarinoyj.jp/や『電脳マヴォ』http://mavo.takekuma.jp/のように、その2つのスタイルが作品ごとに異なって混在しているものもあります。) 先に挙げた「ブラウザ上に見開き」で表示するスタイルおいて読者の視点はディスプレイ中央に集中し、外側には集中されにくくなります。 図にするとこんな感じ。 また縦スクロールするWebマンガでの視線移動は、以下の図のようにります。 Webマンガ(ex.新都社・裏サンデー) 雑誌形式のマンガと同じく、1ページ内での視線は「右上から左下」です。 しかし見開き2ページを表示できないためページ移動の視線移動は「左下から右上」になります。 つまりジグザグと「蛇行するように」視線は移動していくのです。 つまり通常のWebにおいて、文章は「左から右に読まれる」=「左から右に視点が移動する」のとは真逆の「右から左に視線が移動する」という構成になっています。 これはつまり「見慣れていない」=「ストレス値の高い」視点移動となっているのです。 その結果先の挙げた図の視線移動よりも、実際は Webマンガ(ex.新都社・裏サンデー)修正版 のように「左右の振れ幅の少ない」視線移動で読まれていると考えるべきでしょう。 つまり「見開き型」も「縦スクロール型」も同じように、ブラウザやディスプレイの「中心」が一番「視点の集中」する場所であることは変わりないです。 ・「本」になるということ それでは、紙ベースでの書籍になった漫画(雑誌・単行本)においても同様に「中心」がもっとも「視点の集中」する場所なのでしょうか? それは違います。 まずはこの図を見てください。 雑誌でも単行本でも物理的に製本され、更には読むためにページを《めくる》という動作が必要となります。 つまり《めくる》動作、あるいはその《めくる》時間というものが「漫画本」には存在します。 その為、上の図に挙げたように見開き2ページの中でも「最初に目に入る場所」が存在し、「製本される」ている以上その本の真ん中(「のど」と呼ばれる部分)は、「最初に目に入る部分」よりも「物理的に遠く」、また左右のページが「重なっている」という「読み難い」場所が存在しているのです。 つまりそこに同じ見開き2ページが存在していたとしても、1クリックで見開き全面が「同時に表示される」Web漫画と、ページを《めくる》ことによって見開きの中でも視界が捉える「ページ内での時間差」が存在する書籍での漫画とでは、まったく別物と言えるほど「視線の移動」も「視点の集中」も異なっているのです。 改めて一つの画像にまとめるとこの様になります。 このようにページ内での注目されるポイントが異なる、というのは「コマ割り」にも大きく影響を与えます。 前回Web漫画における視点移動とコマ割についてブログに書いた際、漫画研究家の泉信行先生からご指摘頂いたように(https://twitter.com/izumino/status/225274459072901120)紙での漫画との大きな違いは「縦ブチ抜き」のコマの使い難さです。 書籍での漫画において「縦のブチ抜き」のコマは、見開いた状態で右端に配置されることが殆どです。 これは先に述べました様に、書籍での漫画において見開き右端は一番最初に読者の目に飛び込む「めくり」と言われる、もっとも目立つ部分になります。 しかしWeb漫画において、右端は読者の視界の端にある「あまり目立たない」部分になってしまうのです。 具体的に見ていきましょう。 下の画像はサンプルとして、日本橋ヨヲコ先生の『少女ファイト』4巻収録の26話「自己暗示」のバレーシーンから、セッターが上げたトスで主人公・大石練が強烈なアタックを放つ場面を、2通りの方法でスキャンしたものです。 私のスキャン技術の問題もありますがw 上の画像はなるべく「のど」の部分を減らし、web上の見開きで表示した状態に近づけたもの、下の画像は「のど」の部分を残して、つまり「普通に手に取っているとき」のような見え方に調整したものです。 これに先に説明した「Webマンガにおける視点の集中」ポイントを書き込むとこうなります。 周辺部、特に右端に設置された縦のコマが殆ど潰れてしまっています。また左上のボールの着地点や、その勢いに驚くプレイヤーも読者の視点から外れてしまっています。 そしてもっとも目立つ筈の中心部には、どの人物も描かれていないのです。 一方で書籍の形式で見た場合 「のど」にあたる中心部は消えていますが、それで見えなくなるのはボールをインパクトした部分くらいのものです(それも空白が潰れるだけ)。 そして「めくり」に該当する一番目立つ部分には、大きくボールが、そして右端の縦のコマで主人公の表情がしっかり描かれています。 また緑の丸で囲った部分に、主人公の姿・セッター・ボールの着地点・他プレイヤーの表情と、バランスよく全てきちんと見えるように配置されてます。 また紫の丸で囲った部分は、次のページへの「引き」であり、アタックを撃って振り切った手の「運動の方向」と「ページをめくる方向」が合致しており、《めくる》行為と作品内での動きが合致した、大変に気持ちよく読める構造になっているのです。 このように、今までの長い漫画の歴史で洗練されてきた書籍の形式での表現は、洗練されてきたが故に、そのままWebの形式に落とし込んでも上手く作用できないのです。 つまり「Webで掲載する漫画」には、その書式・構造に応じた、また別の「視点移動とコマ割」が必要となってくるのです。 ・Webマンガを単行本化するということ では、その「また別の視点移動とコマ割」とはどういったものなのでしょうか? その方法論は見開き型のWeb漫画よりも若干ではあるが歴史の長い、縦スクロールのWebマンガにおいてその萌芽を見つけることができます。 先の図で示したように、縦スクロールのWebマンガに置いて「左右」のコマはどうしても視線に捉え難く、書籍のマンガと同じ部分に「魅せコマ」「引きコマ」を配置するのは効果的では無いです。 そこで活用されるのが、横に長い「帯状のコマ」です。 例えば裏サンデー連載のONE先生『モブサイコ』第11話http://urasunday.com/mobupsycho100/comic/011_001.htmlを見て頂くと…… 例 このように殆どのページが「帯状のコマで始まる」か「帯状のコマで終わって」いるのです。 これを図にすれば以下のようになります。 書籍型では「ノド」にかかってしまう部分が、Web形式においては潰れずに残る……さらにはここに「縦にスクロールする」という動作が加わる為「帯状のコマ」は画面中央、つまり視点の中心を通過していくことになります。 さて、ここで改めて問題となるのは「書籍のマンガ」を「Webマンガ」に変換することが困難なように、「Webマンガ」を単行本化することにも、非常に高いハードルがあるということです。 『裏サンデー』の言うように、Webマンガ雑誌が収益をプラスにするためには連載作品を「単行本化」し、販売するしか今のところは方法がありません(『裏サンデー』「SAVE THE 裏サンデー」 http://urasunday.com/save_the_urasunday.html) つまり現状「Webマンガ」にとって「単行本化」は不回避な事情であるのです。 それを踏まえた上で『裏サンデー』から原作:戸塚たくす先生/作画:阿久井真先生の『ゼクレアトル』第一話http://urasunday.com/thecreator/index.htmlより 縦スクロールのWebマンガでは見開き1コマが使えない為、ページを「横」にしてパノラマのように描かれているシーンがあります。 このシーンが先日発売された単行本『ゼクレアトル』1巻では また、同じく『ゼクレアトル』第四話http://urasunday.com/thecreator/comic/004_002.htmlでは、メタ構造を取り入れた本作において、「虚構のキャラクター」と「虚構内虚構のキャラクター」が同じ表情を浮かべてしまう程の驚愕の展開が描かれている。 これは「縦スクロール」として見るならば シームレスに繋がる表現として成立していますが、これは単行本になることで というページをめくった先に移ってしまっているのです。 「縦スクロール」版においてはこの驚いている二人が「手玉にとられて驚かさせられる」という印象が強いのに対し、単行本では「本当に衝撃の展開」という印象が強くなってしまっています。 ここではページとコマの配置、その見せ方によって、そこで描かれている意味が変容してしまっているのです。 『ゼクレアトル』の原作である戸塚たすく先生は、ご自身のHP(Zxim http://taks2.sakura.ne.jp/)で『オーシャンまなぶ』という大変面白いWebマンガを描いておられます。 その描き方や内容を見ても、漫画が「Web上でどう見えるのか?/見られるのか?」ということを理解なされていると思います。 つまり、この単行本化における失策の責任はその大半が『裏サンデー』の編集にある、と私は考えます。 正直言ってこの出来では単行本で読むよりも、Web上で読むほうが遥かに完成度の高い【漫画】となっています。 「売れないとマズイ」「売れないと裏サンデーが終わる」というのなら、もっとこういった部分に配慮すべきではないでしょうか? 『裏サンデー』で連載されているマンガを、大変楽しく拝見させて頂いており、これからのWebマンガの発展を期待する身としては応援したいのです、しているのです。 Webマンガを連載する……しかも最終的に単行本化して収益を上げる、というシステムはまだそれほど新しいものではありません。 ましてや「Webマンガでデビューした」漫画家ともなれば、数えるほどしかいないのが現状です。 その過渡期においてWebマンガとしての「魅せ方」というのは徐々に成立しつつあるように思います、今後はそれを「どのように/どうやって」単行本に落とし込んでいくか?という方法論が確立していくことを期待したいと思います。 最後に、その「縦スクロールのWebマンガ」を「見開きのWebマンガ」に変換するという、現在のWebマンガ界の中でもかなり特殊な事を行っている『ワンパンマン』から、その変換の難しさと必要性を見てみます。 ONE先生がWebで描いている『ワンパンマン』(http://galaxyheavyblow.web.fc2.com/)より、第18話のワンシーン この2つのコマをスクロールして見ることによって、読者は区切り無く「ショッキングなことを言われた」から「ショックを受けてる顔のアップ」へと自然に移行するこができます。 しかし【となりのヤングジャンプ】(http://tonarinoyj.jp/)連載の原作:ONE先生/作画:村田雄介先生版『ワンパンマン』は「見開き型」のWebマンガとなっています。 もし、「縦スクロール」版のまま「見開き型」に変換した場合 となります。 クリックすることによってページが変わる「見開き型」において、このままのページ・コマ構成では、「縦スクロール」時のようにシームレスな印象は無くなってしまいます。 そこで作画の村田先生は、ここにもう1ページ挿入します。 このように「縦スクロール」では読者による「スクロールする」という行為によって身体的に行われていた「ズームアップ」という過程を、そこに「ズームアップするページ」を挿入することによって代替をしているのです。 しかし、これもまた「見開きのWebマンガ」でのみ成立する方法であり、これが単行本化された時に「同じ読み味」を再現しようとするなら、また別の表現が必要となってくるでしょう。 ・おわりに、未だ語りきれないこと ここまで「Webマンガ」の視線移動とコマ割について語ってきました。 が、しかし。 ここには常に「誰もが同じディスプレイとブラウザを使っているわけではない」という問題が付いてまわります。 大きなディスプレイで見てるのか?タブレッドか?スマートフォンか?ブラウザによってデザインが違っていないか?画像の表示設定はどうなっているのか? 書籍というパッケージングされたものとは違う「Web」という場所だからこそ、複雑で語りにくく、しかし自由でまだまだ新しい表現が眠っている場所だと言えます。 今回触れられなかったWebマンガの一大勢力に「4コマ勢」があります。 たとえば『やわらかスピリッツ』http://yawaspi.com/index.htmlで連載されている漫画は大半が4コマ作品であり、ここで説明したものがほぼ通用しない理屈で作られています。 その中の一つ『トド彼』をサンプルとして上げれば、私の環境ではこのように見えます。 しかし、設定によっては このようにも このようにも見えます。 オチである4コマ目が「見切れる/見える/見えない」という差は、その漫画に対して持つ感想に大きな差を与えることでしょう。 《2013/02/24 追記》 当記事では十分に触れることができなかった「4コマ漫画」に関する論考を、『ポストモダンのポリアネスVol.2』に『Web4コマ漫画の掲載』というタイトルで書きました。 ここでは説明できなかった4コマというフォーマットの特異性を述べると共に、Web表現における新しい提言をしております。 現在はアリスブックスで通販されています。 http://alice-books.com/item/show/1677-2 また直近では4月28日の「超文学フリマ」にて頒布予定とのこと。 《追記終わり》 雑誌・単行本での漫画表現も次々と新しいものが出るなかで、未だ足場の定まっていないWebマンガのこれからが非常に楽しみです。 また何か発見があれば、こうやって記事にしていきたいと思いますので 今後ともよろしくおねがいいたします。 #
by SpankPunk
| 2012-12-21 21:58
| 考察
Wasshoi!告知だコンニャロウ!! アイエエエエ!12/31コミケ3日目で頒布される『アニプレッションVol.4』(ぼるよんですって、奥さん!ぼ・る・よ・ん!)に寄稿させて頂きました。 【冬コミ】「アニプレッションVOL.4」頒布のお知らせ ☆★☆概要☆★☆ 『アニプレッション VOL.4』 サイズ・ページ数:A5・100P 価格:500円 頒布場所:3日目(12月31日):東ハ-50a(シンシアニメ様のスペースにて委託販売) 編集長:神酒原 発行者:おはぎ ☆★☆★☆★☆★ 今回はゲストとしてライグゲイオスに乗って登場!(登場と搭乗をかけてる面白いやつ、面白いやつでましたよー) 『もう一度『フラクタル』の話をしよう――【キメこな】化するキャラクター達へ』というタイトルで「フラクタル、愛」を無修正ノーカットで書かさせて頂きました。 もうちょっとちゃんと説明すると これを起点に この子の話に射程を伸ばし そしてその先にある未来として読み解く『フラクタル』 という内容を書きました。 この組み合わせ、場合によってはアンチなんとかラウンジから炎上させられかねないwこの論考を載せる英断をされたアニプレッション様に敬意を払うと共に これからの「アニメ」を見る上で、別の視点を提供できる一助になるものが書けたとは思いますので宜しくお願いします!! #
by SpankPunk
| 2012-12-19 23:34
| 雑記
・P&P(ぴあぴあ) 『P&P』のコンセプトは【絆】。 武者修行エピソードでは「昔一度だけプリズムショーが行われた町でショーを行う」「仲違いしている女の子同士を取り持つ」「目的を見失っていたマネージャーに”この町でプリズムショーを流行らせる”という目標を与える」という展開が描かれました。 これはそれぞれ「昔あった絆を取り戻す」「人同士の絆を取り戻す」「都市と郊外の絆を作る」と言い換えることもできます。 その上で『P&P』のコスチュームに改めて注目すると、全員まったく同じコスチュームを着用していることがわかります。 それぞれが微妙なカスタマイズをしてはいますが、その大枠はカラーも含めてまったく一緒であり、これは後述する他のシャッフルユニットと大きく異なったポイントとなっています。 さらにダンスの振り付けにおいて全員が揃って、かなり難易度の高い派手な振り付けを多様しています。 これはダンサー各々が高い身体能力と訓練によって身につけた技術を、「フリを合わせる」というトレーニングでさらにユニットのダンスとして練度をあげていることを意味しています。 例えばこういった激しい手の動きや(手袋が発光する軌跡を見よ!) このような体全体を大きく振る動作など。 派手で大きなフリほど、ズレたときはみすぼらしさが大きくなってしまいます。そこで必要になるのはダンサー同士の連携と、揃える練習の為の時間です。 つまりこのフリを完璧にこなすということは、それだけ長い時間をチームで過ごしている、共に訓練をしているという証明であり、まさにユニット間の【絆】を示すダンスとなっているのです。 特にこの 「片手片足を上げた状態止めて、小刻みに上下にジャンプく」というダンスは(恐らくロボットダンス系の変型だと思いますが)、一度動きを止めている分ズレた時は大変に目立つ、想像以上に難しい振り付けになっています。 これを合わせるまでに必要な努力は相当なものであったと思います。 更にプリズムジャンプの後、明らかに不吉な「シンフォニアの扉」に引き寄せられるヘインを救ったのもシャッフルの仲間や、あるいはそこにいないハズの他の仲間の幻影であったことも『P&P』が【絆】をテーマにしたユニットである証明とも言えるでしょう。 P&P 『サンキュッ!!』 http://www.youtube.com/embed/neM_FkaXn9I ・COSMOs(コスモス) 『COSMOs』のコンセプトは【夢】と【楽しさ】です。 これはもうコスチュームから一目瞭然なのですが、それぞれデザインに多少の差はあるもののほぼ同じ作りになっていますが、大きく異なるのはそのカラーです。 赤・黄色・青ととても目立つ色分けをし、同じデザインでありながら全く違う印象を与えるものとなっています。 これは見た目の派手さを担保すると同時に、一応『DMF』では主人公である「みあ」が在籍するチームであることから、メイン視聴者である女児に対してキャラ分けの「わかりやすさ」を追求したコスチュームだということです。 実際に修行エピソードでは「みあの卒業した小学校でプリズムショーを行う」という、明らかにターゲットを意識したものとなっています。 またダンスの振り付けに関しては実際に自分が踊ってみた体感ではありますが、他の2ユニットのものよりは圧倒的に「踊りやすい」振り付けとなっています。 これは女児がダンスすることを前提としたものであり、他のユニットが「プリズムスターとしての技術」を披露するなかで「自分たちでも踊れる」という女児の「私もあんなふうになりたい」という夢の背中を押しているのです。 踊りやすいフリながら、手を大きく動かす目立つムーブとわかりやすく派手な色分けは、とにかく画面栄えする「見ていて楽しい」「踊って嬉しい」ダンスユニットになっていると思われます。 COSMOs 『cheer! yeah!×2』 http://www.youtube.com/embed/Mgz4O_PDpFw ・Sprouts(スプラウト) 『Sprouts』のコンセプトは【恋】と【選択】です。 まずこのユニットはそのコスチュームからして独特です。 センターに位置するあやみはプリズムストーン、サイドの二人はディアクラウン……しかもかなりマニッシュ(男性的)なデザインの衣装となっています。 この時点で明確に「女性」と「男性」という役割分担をされたユニットであることから、他よりも明確に恋愛を意識しています。 実際にデビューエピソード・武者修行エピソードの両方とも男女の「愛」に関するものであり、他のユニットよりもコスチュームのシックさも合わせて、高めの年齢の女児層を意識したものとなっております。 ダンスのフリ全体で言えば、あくまでも抑えめ・控えめな動きに見えますが、それぞれのトリックは非常に難易度が高くなっています。それを落ち着いた印象にまとめ上げているのが、他のユニットと大きな差異を感じさせます。 そしてその「落ち着いたダンス」だからこそ、見せ方に工夫のしがいがあるのです。 例えば曲の開始時はライトが消されています。 仮面ライダー555の暗闇での戦闘を彷彿とさせてカッコイイのですがここから 一気にフラッシュ! この辺りは手のフリ幅が小さく派手さは無いですが、非常に難しいダンスです。 そして一旦暗転からのスポットライト ジェウン、れいなの「男性役」からスポットで 最後に「女性役」である、あやみにスポットが当たります。 この時注目したいのは ジェウン→暗いままあやみの足元→れいなにスポット という流れです。 ↓ ↓ これは左右の男性の間で揺れ動く真ん中の「乙女心」を表現しているのです。 まさにそれはプリズムストーンのショウとディアクラウンのユンスの間で揺れる「あいらの心」のように!つまり『Sprouts』が両方の衣装を同時に採用したのは【恋】の演出なのです。 アップになるキメポーズも片目は「恋は盲目」と隠され、もう片方は「あなたを見ています」と【選択】をイメージさせます。 かわいいよ、れいなかわいいよ Sprouts『Mirage JET』 http://www.youtube.com/embed/H5fdmlmYrYE ☆まとめ☆ このように「ダンス」も脚本やセリフと同じくらい饒舌な意味を持って踊られているのです。 特に『プリティーリズムディアマイフューチャー』の「チームシャッフル編」はそれが遺憾なく発揮された素晴らしいエピソードでした。 さぁ!みんな踊れー! ・おまけ 各ユニットのコンセプトは歌詞にも強く表れています。 それぞれの歌詞の出だしは…… 『サンキュッ!!』→「♪今の私 明日の君 ちょっと笑っちゃうくらいハッピー」 『cheer! yeah!×2』→「♪ちゃえ 叶えちゃえ」 『Mirage JET』→「♪髪飾りはムーンライト 真夜中パレード 振り向けばもうフォーリンドリーム」 と、かなりそのユニットの世界観・ダンス観を表現しています。 ・おまけ2 ところでライバルの『アイカツ!』 まだ始まったばかりなのでこういうのもアレですが……もう少しダンス頑張ろうや! 今のところ「汎用ダンス」「いちご&ランのウォーキング」「あおいソロ」の3パターンだよ……「あおいソロ」をやった部分で「今後ダンスの種類が増える」期待をしたいですね。 ・追記 Sprouts『Mirage JET』の振り付け。 あやみが「わざわざ前進するステップまで切り取り映して」まで位置を後方・真ん中・前方に移す意味が解らないぞ……主導権の交代を意味づけしてるのかな? 歌詞のレベルでは(フルで聞き取れないから自信無いですが)むしろ男性役に主体は移ってるように思えます。 ダンス的には「男性側からの選択肢の提示(ジェウンスポット→あやみの足元→れいなスポットの部分)」が行われてるから、そこで主導権が移行していると読み取ることはできますが、それだと「あやみの足元を映す」意味が薄いような気がします。 もうちょと女性役が自ら主導権を獲得していく理由付けがダンスにないと、説明が難しい…… #
by SpankPunk
| 2012-12-02 23:53
| アニメ
はーい、毎年冬になると7~8回は作る簡単でおいしい白菜の漬け物だよ! あともう自分のブログの方向性がわからないよ! 使うのはこんなかんじの漬け物機 材料は 白菜 ・今回は1/4カットのもの) 塩 ・重量にして白菜の コンブ ・本当は普通のコンブを小さく短冊状に切ったほうがおいしいけど、手抜き トウガラシ ・この分量なら2~3本くらい まずは白菜の葉先と根本を切り落として、しっかり水洗い(特に根本の方を)します。 水洗いをするのはこれで最初で最後だからね! あと根本残したまま漬ける派もいるけど、容器の大きさ的に無理! 洗ったらザルにでもあげて、このまま6時間くらい乾燥させまーす。 乾燥させたら塩をすり込んでいきます。用意した量の半分~2/3くらい使うよ! 白菜の切断面と、白い固いところ(葉っぱの緑色ところは無視)にずりずりと塩をすりこみます、ずーりずりずーりずり。 それが終わったら容器の底に塩を敷いて、白菜をいい感じに重ねて、上から塩をぱらぱらっとふって、さらに白菜を重ねて、塩、白菜と積んでいきます。 んでもってかなり強引に蓋をする!うおおお! ここまでやったら今度は2時間くらい放置! すると白菜から水が出てくるので、重しをかけて(この容器だと蓋の頭を回すと、グイグイ押さえれる)さらに放置!1,2時間ごとくらいにガンガン重しを強くしていきます。 結果8~10時間くらいで、こんな感じに お解りいただけるだろうか…… 水色の矢印のところまで、白菜の水分が出てきていることを…… もう一度ご覧頂こう…… \キャー/ はい、この水には白菜のエグみとかが出ているので栄養とか言い出すとちょっともったいないけど全部すてまーす! 白菜もぎゅっと絞って、水気を切りましょう。 そしたら今度はまた容器の底に白菜、何枚から重ねたら ・塩 ・半分に折って種を出したトウガラシ ・コンブ を乗せて さらに白菜 塩 トウガラシ コンブ と重ねていきます。 こんな感じ そしたらまた蓋をドーン!重しをギュー! これでしばらく放置!こんどは4時間くらい! すると、まだまだ水が出てくる けどこれは漬け物をおいしくする水なので、ここで一度重しを緩めます!これ大事! 一度水を出し切った白菜、そこで重しを緩めることで「おいしくなる水」を吸い込ませるわけですね! 緩めたらまた数時間放置して、もう一度重しをしてまたまた放置! で、白菜を取り出したら適当な大きさに切って、漬けてた水ごとタッパーにいれて保管! 日持ちは塩の量にもよるけどそんなに持たないかもだから、それは自分で判断してね! でも日にちが経つとだんだん酸味が増してきて、それがうめぇんだよなぁ……自分はこれを10日くらいで食べきります。 塩少な目でちょろっと醤油をかけるとゴハンが進むよ!あとお酒のつまみにもいいかも! 結構完成には時間かかるけど、それぞれの工程は数分もあれば終わるので、基本ほったらかしでいいからぜひ作ってみてね! #
by SpankPunk
| 2012-11-30 23:07
| バカ
告知だコンチクショウ!! と、いうことで11月18日の文学フリマで頒布される『セカンドアフターEX2012』(やだなにこれタイトル超かっこいいんですけど)に寄稿させて頂きました。 『セカンドアフターEX2012』目次 第十五回文学フリマ 会場:東京流通センター 第二展示場(E・Fホール) 開催日:2012年11月18日(日) 時間:11:00~17:00 サークル名:セカンドアフター ブース番号:エ‐65 価格:700円 【特集:杜王町――『ダイヤモンドは砕けない』から『ジョジョリオン』へ】ということで、私不肖すぱんくは『ラブ・デラックスは砕けない』という、ジョジョ四部に登場する「山岸由花子」への愛を特盛にしたドンブリを勢いよく床に叩きつけて「これでもかー!」とブチ撒けた(そのついでに「山岸由花子」のエピソードを中心に、四部以降の『ジョジョの奇妙な冒険』――特に『ジョジョリオン』東方定助――における「精神」の在りようから、「震災」以降の「街」に住む私たちはどうしていかなければいけないのか?という)文章を書きました。 書いてるうちにどんどん山岸由花子が好きになってしまって、書き終えた瞬間にアマゾンでこんなものを注文したの、クラスのみんなにはナイショだよ! そんなこんなで少なくとも「山岸由花子」というキャラクターに対して、新しい視点を提供できる面白いものが書けたとは思いますので宜しくお願いします!! とまぁ、ここまでは表向きというか普通の告知ですが そもそも自分が今回寄稿することになった経緯というのも、8月の末頃にとある友人から、というか普通に名前を出せば同じく『セカンドアフターEX2012』に寄稿しているタッカーさん経由で「どうッスか?」と打診があったのです。 そん時のタッカーさんの話では「まぁ増刊なんでいつもと違ってライトな感じみたいなので~ピヨピヨ」ということだったので「ああ、それなら私なんかでも居場所はあるかもしれないな」と喜び勇んで二つ返事をしたのです。 が 蓋を開けてみたらどういうことだよこれガチすぎるだろ! なんだろう南斗五車星の中にひとり牙一族の牙大王が混じってるような?「岩山両斬波」とか言ってるけど実のところただのチョップでやられるみたいな?的な? とにかく、こうざっと目次を見た限りでは私の雑魚感がハンパないわけですよ! おいどうするよコレ……場合によってはタッカーさんを故タッカー氏にしなければならない…… とは言え、雑魚には雑魚なりの見せ場ってもんがあるわけですよ!一寸の虫にも五分の魂、山椒は小粒でもぴりりと辛い、歩のない将棋は負け将棋とも言いますし!言いますし! 自分の出せるものは全部出した、出し尽くしたので牙大王ではなく野盗集団最高幹部フォックスの名言「人を殺したあとは小便がしたくなる」くらいのインパクトある痕跡を刻めたのではないのかと思います。 もう本当にかなりの全力っぷりで書いたので、みんな文フリに行って『セカンドアフターEX2012』を買うのだ、読むのだ、そして私の論考から出来る限り良い部分を汲み取って褒めるのだ、ホントお願いしますマジで、マジで。 #
by SpankPunk
| 2012-11-15 23:20
| 雑記
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