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毎週金曜の朝7:30~やっている『ティーンエイジ ミュータントタートルズ』が猛烈に面白いのである。なんというか「私のツボ」にビシビシと突き刺さってくるのですよ!亀のミュータントが見せる「15歳の普通の男の子」感が本当に堪らない! 例えば第一話。 ミドリガメがミュータンジェンという謎の液体を浴びることで人型のミュータントとなったタートルズの4人は、父親代わりでもあり武術忍術の師匠でもあるスプリンター先生と共にニューヨークの地下下水道の中で15年もの間ずっと外に出ずに生活している。 生まれてから15年間、師スプリンターと仲間である4人のタートルズ以外とは一切コミュニケーションを取らず隔絶された世界の中で生きていた。 その15年目、タートルズの15歳の誕生日に彼等はスプリンター先生にお願いするのです! 「僕たちに外の世界を見せてください」 と。 亀のミュータントである彼等のその中に宿る精神は「15歳の男の子」(それもずっと地下下水の中で限られた相手としか接触していないせいか、15歳にしては若干幼いくらい)で、好奇心や冒険心、あるいは狭い世界への鬱屈ではち切れそうなっているのです。 しかしそれに対してスプリンター先生は 「外の世界は、この安全な下水の中と比べて危険だ」 「安全に生きるには知恵が必要だ。知恵は経験によって得られるものだ。そして経験は失敗からしか学ぶ事ができない」 と、彼等がまだ未熟であり、特にずっと同じ環境同じ相手と過ごしてきた中で「失敗」を殆どしていないことを告げて諌めようとします。 それに対してタートルズの一人であるドナテロは 「じゃあ僕たちを失敗させるために、外に出させてください」 と懇願するのです! 外の世界は危険で、怖い目にあうことも痛い目にあうことも、もしかしたら死んでしまうこともあるかもしれない。それでなくてもミュータントである彼等は人の眼を避けて生きていくことを強要された存在であり、「外に出る」ことのリスクは計り知れません。 それでもなお彼等の好奇心は、なんとしてでも外の世界への扉を開こうともがくのです。 このセリフに本作のエッセンスが詰まっています。これから先の話でタートルズは他のミュータントやヴィランとの戦いに負け、なんとか逃げ帰ってくる展開を何度も繰り返すことになるのですが、それもそのはず彼等は最初から「失敗するために」外に出ているのです。 彼等は「失敗し、それを経験し、そして知恵に変えていく」ために「外の世界」に出ることを許されています。タートルズの物語は彼等の「失敗」を見守り、そしてそこから「知恵を身に付けて成長」していく「15歳の普通の男の子」達のものなのです。 タートルズには「失敗」する権利が与えられ、ついに念願の「外の世界」に出て行きます。 地下下水からマンホールを抜けて、人目につかないスラム街の片隅から顔を出した彼等の眼に映るのは、ゴミとラクガキだらけの路地裏、淀んだ空気、ダンボールに包まれて寝る浮浪者。 そんな外の様子を初めて見てタートルズのマイキーはこう言います。 「地上はなんて美しいんだ」 ここには皮肉は嫌味は一切なく、本当に心の底からそう言っているのです。 彼等の眼に映るのは汚いスラムの路地ですが、そこで見えているのは自分たちの前に広がる「無限の可能性」なのです。 ずっと地下下水で暮らしてきて、初めて触れた外の空気。彼等の前には見たことのないものしかありません、それはあらゆることに「失敗できる」権利を、自分たちの好奇心を満たし成長させてくれる「何か」で溢れていることを予感させます。 きっと彼等の眼には、地面に転がる空き缶さえ輝いて見えているのでしょう。 タートルズは何度も負け、失敗しながら成長していきます。その中で新しい出会いもあります。 その中で特筆したいのが、ワニのミュータント「レザーヘッド」です。 彼はタートルズと同じくミュータジェンによって人型のワニに変異したミュータントであり、ヴィランである「クランゲ」という異次元世界から来たエイリアンによって拷問を受けた復讐を目論むキャラクターである。 タートルズには「4人の兄弟」「師匠」「人間の協力者」はいますが、ここで登場したレザーヘッドは彼等と同じ「爬虫類のミュータント」でありながら、敵の名前を聞くと見境無く暴れだすなど非情に扱い難い性格をしています。 同じ爬虫類のミュータントで同じ敵を相手取るレザーヘッドは、しかしコントロール不可能な厄介な一面も持った人物であり、つまりそれは彼がタートルズにとって初めての「分かり合えるかもしれない他者」であること……つまり「真に友達になれる」かもしれないキャラクターとして現れるのです。 そして先日放送された『クランゲのアジト発見!』では、タートルズがどうやっても倒せなかった岩の巨人を抱きかかえて、彼等を救うため異次元につながるトンネルへ飛び込んでいくレザーヘッドが最後に発したのが「アバヨ、友達」というセリフでした。 タートルズとレザーヘッドは遂に「分かり合い」、そしてレザーヘッドは真の友達を救うため過酷な運命に自ら飛び込んでいったのです。 『ティーンエイジ ミュータントタートルズ』、本当に面白いので見よう。マジで。 ※画像は『ミュータントタートルズ』作中からのキャプチャです
by SpankPunk
| 2014-07-29 13:13
| アニメ
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