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☆★☆★☆★ご注意☆★☆★☆★ 本記事は検証不足な点や、論拠が曖昧で不正確なものが多々含まれている、穴だらけ論考です。 本来なら削除する等の措置をするとこですが、考える叩き台になることと、軌跡を残すことも必要だと思い、このまま公開しております。 近日中に推論の再検証と適切な修正を行い、改めて発表したいと思います。 「ふ~ん、まぁこういうこと言う人もいるのね~」 ぐらいの感じでお楽しみ頂ければ幸いです。 ☆★☆★☆★おわり☆★☆★☆★ ・はじめに この記事の内容は、『Webマンガにおける文字の横書き表現、その視線移動とコマ割』に関して述べる独立したエントリーではありますが、前提知識として拙ブログのこちらの内容(『Webマンガにおける視点移動とコマ割、そして単行本化について』)に目を通して頂いていると、よりスムーズなに読める内容となっております。 ・ページ内の「上手・下手」問題 元々舞台用語である「上手(かみて)・下手(しもて)」は、映像作品やマンガなどにも当然のように影響を与えています。舞台においては右側が「上手」、左下が「下手」とされており「重要なもの」を上手に配置することが表現における基礎とされています(もちろんこれを演出意図として崩している場合も多々見られます)。 それは舞台ではなくマンガ紙面においても、開いたページの右上が「上手」左下が「下手」ということになり、また1コマ内における「左右」にも「下手と上手」の関係が働いています。 普通、縦書きの日本語は上から下に読み、右から左に進んでいきます。 この日本語のフォーマットが紙の上の「上手・下手」と結びつくと、実に自然な視線移動を誘発することができるのです。 私たちは日本語縦書きの文章を読む際に、まず1ページの右上から読み始めそのまま下に文字を追います。そして一行が終わったところで、視線はその左にある次行へと向かいます。 つまり上下の移動を挟んで、視線は「右から左」へ流れていくのです。 図で示したとおり日本語縦書きの文章は「上下」の動きを従として、「右から左」の動きを主とする構造になっています。ここで「上手・下手」の関係を考えるなら、主な移動である「右から左」はそのまま「上手から下手」への視線の移動となっています。 つまり日本語縦書きの文章はその構造自体が、自然に「上手から下手へ」視線を誘導するようになっているのです。 これは「右綴じ縦書き」の日本のマンガにおいて、大変な利点として機能しています。ページを開いて一番最初に目に入る、いわゆる「めくり」と呼ばれるもっとも目立つ部分が「上手」であり、そこから「下手」に視線を移動させることが、そのまま物語を追う視線移動となるからです。 その一方で「左綴じ横書き」の形式では、文字を右から左に向かって読み、文章全体は上から下に進んでいきます。 先に述べた様に縦書きが「主:右から左/従:上から下」となっているのに対し、横書きは「主:上から下/従:左から右」となっており、その視線が移動する方向――言い換えれば「物語が進行するベクトル」はまったく別の向きに伸びているのです。 これは当然テキストだけでなく、「アメコミ」などにも適用される視線の移動です。 日本のマンガが「右上から左下」に進行しかつ一コマの中で「縦方向が完了してから、横に移動する」のに対し、アメコミ等では「左上から右下」に進行し「横方向が完了してから、縦に移動する」ようになっています。 その為「左綴じ横書き」のマンガでは、物語が始まる点と「上手・下手」は同期していません。 また視線の進行方向と移動の差が如実に現れるのが「縦ブチ抜き」のコマです。 「縦書き」のマンガではキャラクターを配置した左右に十分なスペースを持って、セリフと吹き出しを入れることができます。しかし「横書き」では、まずコマにおけるキャラクターの割合を下げてしまうか、あるいはキャラクターに吹き出しを「被せて」しまわないと十分な長さのセリフを喋らせることができません。 加えて一文の長さが短くなってしまう為、同じ量のセリフを喋らせた場合に「縦書き」よりも「たどたどしい」印象を与えてしまうことになります。 具体的にマーク・ミラー/ジョン・ロミータ・Jrの『KICK ASS』では1ページ1コマ(つまりページ単位でコマ割の無い一枚絵)が全編で16pあるのに対し、縦ブチ抜きのコマは僅か5コマしかありません。 代わりに「横ブチ抜き」(という表現が正しいかはアレですが)になる、大きな帯状のコマが多用されています。当然「横書き」という文字の方向にとっては、帯状のコマが扱いやすいことになります。 ・Webマンガで横書きにする為には さて、ここまでは主に「紙の本」で読んだ場合の話しでした。 これがWebマンガの形式となるとまた少し話が変わってきます。 現状Webマンガの代表的なフォーマットは大きく分けて2種類になります。 ブラウザに対して「見開き2ページ」を表示する形式(ex.Jコミ)か「片側1ページ」を表示する形式(ex.裏サンデー)です。 しかし――先に結論を述べると――文字を「横書き」にした場合、前者の「見開き2ページ」の形式は、圧倒的に《不適》となります。 その理由は「視線移動の不安定さとスベリ」です。 細かく説明していきましょう。 アメコミ等の「左綴じ横書き」の場合でも、日本のマンガと同様に製本されたものを「めくる」という行為によって読み進められていきます。しかし「左綴じ」であるため開く方向は「右から左」となり、視界にはまず紙面の「左上」が飛び込んできます。 そのため「左上から右下」に物語が進行することと同調するように、視界にも「左上から右下」が入ってくるようになっているのです。 それは先に述べたように「物語の進行方向」と「上手・下手」が同期していない「左綴じ横書き」にとって、視線を強く誘導する大きな助けとなっています しかしWebマンガにおいては上手下手、めくり引きの関係なく、基本的にはページ全体が同じタイミングで表示されることになります。 書籍では機能していた「めくり」による視線誘導が消えてしまい、読者が見開きのページを「どこから読み出すか?」というガイドが一旦消滅します。 その上でフラットとなった平面上において、人の視線は(「右綴じ縦書き」のマンガ文化に慣れた人ならば尚更)「上手」へと集中します。 まずこの時点で、本来は「左上」から始まる視線誘導が「右上」からスタートすることになります。 さらにここでWebマンガ特有の問題が発生します。 書籍には「ノド」と呼ばれる、製本時に発生する見開き2ページの間に物理的な「谷」が存在します。これにより見開き状態でも書籍には「左ページ/右ページ」という明確な区切り線が発生します。 一方Webマンガにおいて「ノド」は発生しません。つまりマンガとしては「見開き2ページ」であってもブラウザ上の認識は「大きな1ページ」となってしまうのです。 これにより異なるのは「上手」の数です。 書籍においては「ノド」で区切られたことによって「左ページの上手」と「右ページの上手」生まれます。しかし「ノド」の無いWebマンガでは「上手」は全体右上の一箇所となるのです。 ただでさえ「めくる」という行為が無く全体が同時に表示されることによって視線移動が不安定になるのに加え、「ノド」が無いことによって視線は右端の「上手」までスベっていってしまいます。 以上の理由により「左綴じ横書き」のWebマンガを「見開き2ページ」で表示することは、非常に見難いものとなることが解ります。 なので「左綴じ横書き」のWebマンガを掲載するときに取れるフォームは「1ページごと」に限定されるのです。 ・受け入れ難いものではない しかしここでもまた別の問題が立ち上がってきます。それは「あらゆるポイントがばらばら」問題です。 あらゆるポイントとは三つ「ページの始点」「上手」「視界の中心」です。 「物語の始点」はページの左上にあります。ここからはじまり右下で終わるように1ぺーじは構成されています。 「上手」は今まで述べてきたように、ページの右上に存在します。 「視界の中心」は、前に書いたWebマンガ論にあるようにブラウザで見る場合において、人間の視界は「ディスプレイの中央」に集中します。 この3点が重なっている、あるいはシームレスに繋がっているのがベストです。 そのためこの「あらゆるポイントがばらばら」問題を解決しなければ「左綴じ横書き」のWebマンガが受け入れられていくのは難しいでしょう。 そこでまず考えたいのが「視界の中心」は本当にそこなのか?と言う問題です。 確かにディスプレイ上で人間が注視するポイントは、画面の中心になります。しかしそこに「スクロール」という動作が加わることによって「視界の中心」は擬似的ではありますが上下に延長されます。 この「視界の中心」というポイントは、人間とディスプレイ(ガジェット)の特性であるため一番融通が効きません。 なのでこの「視界の中心」を基準として、そこに合致するよう「ページの始点」と「上手」を調整するのが「読みやすい左綴じ横書きWebマンガ」の肝となる部分だと考えられます。 普通に喋らせてしまっては吹き出しもキャラクターも「視界の中心」から外れてしまいます。 なので吹き出しとキャラクターは基本的に「上下」で重なるように配置します。 その上でコマ自体を左右にずらし、強調したいものが「視界の中心」に入るように調整を行います。 全てこれでまかなえるわけではありませんが、恐らくこれを基本としてコマ割・視線移動を意識して描くことが「左綴じ横書きWebマンガ」として読みやすいものを作ることに繋がります。 そしてこれはあくまでも予想なのですが、恐らくこのフォーマットはそれほど違和感なく読者に受け入れられるハズです。 何故なら実はこれに近い表現を世界で1億3000万人以上(2013/04/03時点)が使用しているからです。 その表現とは『LINE』です (画像はこちらからhttp://adv.asahi.com/modules/feature/index.php/content0603.html) 「横書きによる吹き出し」+「スタンプ」でコミュニケーションを取る『LINE』はスマートフォン上で「縦にスクロールして」見るように作られています。 そのためスマートフォンの「視界の中心」にかかるように「吹き出し」と「スタンプ」は横に並ぶのではなく「上下」に画面上に現れるのです。 正に先に提言したものが(マンガではありませんが)作られて、多くの人に使われているのです。 この実例を持ちまして「左綴じ横書きWebマンガ」は表現に十分留意する必要はあるものの、今までのマンガと比べて著しく「受け入れ難いものではない」というのを結論とさせていただきたいと思います。
by SpankPunk
| 2013-04-25 21:07
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